痛みの原因は簡単に言うと、下記の2つの原因があります。
①神経が何らかの原因で圧迫、刺激されている場合
②神経が圧迫されていない場合
神経が圧迫されていない場合は主にストレス、うつ病等による精神的なものが神経に悪影響が出たと考えられます。それは、通常な痛みのように外周の神経、組織が悪い信号を脳に伝えて、痛みを感じるメカリズムと違い、単純に司令塔である脳の一部が上司の暴言、ハードすぎる仕事、人間関係等の不良な刺激を受けつづけると、その部分が不快や抵抗感を感じる時に、ついでに痛みを感じる中枢神経部分に異常な電波を送ってしまい、身体のどこかが痛いと誤認させて起こったものです。
①の場合は、圧迫、刺激されている神経が太い神経の時もあれば、細い末梢神経の時もあります。
太い神経が圧迫、刺激されている疾患は主に椎間板ヘルニア、事故による圧迫・骨折、脊柱管狭窄症、血管の奇形や動脈硬化、腫瘍等があります。
細い末梢神経が圧迫、刺激されている場合は、臨床ではCT、MRIなどを検査しても、細い神経が映像に映らないですので、なかなか確定診断が出来ない現状です。
但し、細い神経こそ数が多くて、支配する範囲が広いのです。当然被害を受ける率も多いです。
太い神経と細い神経が同時に圧迫されている場合もありますが、本当の痛みが出る原因は細い神経にあるほうが多いでしょう。椎間板ヘルニアがあって、手術しても30%しか治らないことが証明されています。
でも、ほとんど画像で診断する日本では、現在たくさんの整形外科医はこれに気づかず、詳しく罹患経過、症状を聞かず、徒手検査も細かく行わずに、画像の情報を重視しずぎて椎間板ヘルニア、脊椎管狭窄症等と診断を出してしまう傾向にあります。
確かに画像に出ている以上は、そのような構造的な診断自体には間違いはありません。
ですが、患者さんにとって、自分の体の一部に問題が起きていることを教えてもらうよりも、
今現在の痛みの本当な原因を診断してほしいです。
そして、痛みの本当な原因を解消し、痛みを治してほしいです。
臨床では、腰、足の痛み・しびれを訴える方で、MRI検査で腰椎間板ヘルニアがあっても、臀部の梨状筋というカチカチの臀部を中心にしてマッサージすることで、手術をせずとも痛みとしびれが取れる方が多くいます。
このような方はMRI検査で見つけた腰椎間板ヘルニアがもしかしたら何年、何十年前も出ていたものかもしれないですので、今の痛みの一番な原因ではなかった可能性があります。
実際臨床的には、ヘルニアによる神経圧迫が原因というよりは、筋肉の硬直、損傷による神経の圧迫、刺激が多い印象を受けます。
また、痛みやしびれは感染症による炎症、火傷、糖尿病、栄養障害、薬害、代謝異常、中毒、膠原病、帯状疱疹の後遺症、ビタミン不足による神経自身に障害が起きた場合もあります。
ですので、体のどこかが痛み・しびれがあって、なかなか治らない場合は、整形外科以外に、内科、精神科、接骨院、整体院にも行ってみてもらったほうが良いと思います。